コメディカル組織運営研究会
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第4回学術集会のテーマは「応用行動分析学の新しい扉ー部門管理への応用の可能性ー」
特別講演は東船橋病院リハビリテーション科の松井剛先生より「リハビリテーション部門運営におけるパフォーマンスマネジメント」というテーマでお話しいただきました。
東船橋病院はリハスタッフ16名の組織。スタッフ全員が患者、またはスタッフ教育に「応用行動分析学」を導入しています。取り入れている場面としては「意欲」「技術」「知識・考え方」「会話」「信頼関係」など。
応用行動分析学とはSkinnerにより提唱された学問。個人と環境の相互作用を分析し、改善可能な行動を変化させるために用いられます。
例として「質問をしない新人」は「意欲がないからだ」とレッテルを貼るのではなく、新人を取り巻く環境を分析します。具体的には、目標とする質問回数は提示されているか?、質問時間帯は提示されているか、質問行動に対する賞賛はあるかなど。
環境を整えることとで、望ましい行動(例えば積極的な質問ができるようになること)を強化していくことができるというお話でした。
患者だけではなく、スタッフ教育、学生指導などなど、今まで分析してこなかった事柄について、「応用行動分析学」というスキームを用いて分析することは大変有意義だと思われます。
午後の講義は当研究会スタッフの小諸より「応用行動分析学を用いた実際の管理運営」についてお話しいただきました。
特別講演にて説明いただいた応用行動分析学を、実際の組織運営にどのようにいかせるのか?
実践いただいた貴重な例として提示していただいたと思います。
職場でのペーパーワークに関して応用行動分析学を導入。トライ&エラーで介入に対して、結果を適切に評価しており、質の高い組織運営の一例となったのではないかと思われます。
応用行動分析学に限らず、知識を得て、実践し、振り返りを行う。当然のことですが、そのプロセスを丁寧に実施することが非常に重要だと感じました。
研究発表では、実際に現場で改善したいとする問題点に対して、解決策を立て、評価・考察がされていました。
学術集会での発表は回を増す毎に、内容が洗練されており、来年度は文書化、論文化までたどり着きたいと感じました。
是非ご興味を持たれた方は来年度の学術集会、定例勉強会への参加をお待ちしております。
【アンケートの結果】
・ 他職種に学んでいただけるとよい内容だと思いました。 |