コメディカル組織運営研究会
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もし今目の前に「起業したい、独立をしたい」と言う人がいたとする。起業したい理由が金銭であったり、自己承認欲求であれば私は迷わず「起業なんてするもんじゃない」と答えるだろう。
金銭が目的であればスキルアップをして給与の良い企業に転職するのか、またはインデックス投資などを勉強して、コツコツ資産形成を行うのが良いと思う。
自己承認欲求を満たしたいのであればSNSの運用方法を勉強して、賢そうなことを言っている人のツイートをリツイートするか、それらしいテンプレの言葉を自分の意見としてツイートすればいいと思う。1~2万払って、プロのカメラマンにプロフィール写真を取ってもらってSNSに貼り付ければ完璧だ。
経済的理由も自己実現も、それを否定するつもりはない。ただ起業という手段はこれらを満たすには「コスパが悪い」のだ。
365日休みなく働き、手伝ってくれても助けてくれる人はおらず、お金はたまらないがストレスばかりが溜まっていく。
おまけに信頼できると信じた人は、苦しい場面では離れていき、とことん身を削れるのは自分だけ、なんてこともある。
コロナはこっちの事情は知らん顔で流行り出す。
もう一度言う。「起業なんてするもんじゃない」
それでも、起業する前に戻れたとして、はたまた裕福な家庭に生まれて何不自由ない暮らしを手に入れたとしても、自分は同じ選択を取ると思う。
世の中のシステムには不具合が出始めていて、見て見ぬふりはできないから。そして人生はあまりにも退屈だから。
社会保障システムには限界が見え始めていて、このままではシステムが破綻するかもしれない。自分が歳を取ったときに、「自分が現役の時は、国民皆保険というシステムがあって、医療費負担も最大3割だったんじゃよ」とか絶対言いたくない。
世の中を良くするにはリスクを取る必要がある。自分の行うことが世の中を良くするかどうかは別の問題だが、それでも行動する必要がある。
もう半分は人生が退屈すぎるからだ。退屈しのぎのために刺激が欲しくて、私は何度でも同じ選択をする。私は遊ぶように仕事がしたい。正しさと楽しさのバランスを考えながら、働くのだ。
ベンチャーでもないスモールビジネスの経営者が何を言ってるんだと思う。それでも起業をする人を引き止めるために、このコラムに書いた。
「起業なんてするもんじゃない」
けれど、自分や家族のためではない何かのために、挑戦しようとする人は心から応援したい。仕事がなくなったら俺んとこにこい。俺もないかもだけど心配すんな(by植木等)。
2021年12月1日
R.T
皆様からのコメントをお待ちしています。
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